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内科、消化器内科、肝臓内科
まみや内科胃腸クリニック
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TEL: 03-3464-6321

胃のABC検診

あなたの胃はどのタイプ?
血液検査で簡単胃がんリスクスクリーニング!

“胃がんは心配だけど、胃バリウム検査や胃カメラ検査は面倒だし、苦しそうだから嫌“という方にお勧めするのが血液検査で簡単に行なう胃がんリスクのスクリーニング検査で、ABC検診と言うものです。ただし、ABC検診は胃がんそのものを見つけ出す検査ではありません。

胃がんにはヘリコバクター・ピロリ菌の感染とそれに伴う胃粘膜の萎縮が強く関与しているものがあることがわかっています。ヘリコバクター・ピロリ菌の抗体価検査と胃粘膜萎縮(老化)マーカーのペプシノゲン検査とを組み合わせて、胃の健康度(胃がんリスク)をABCの3グループに分類するのがABC分類です。もし、ハイリスクグループの診断であれば、より積極的に精密検査(上部消化管内視鏡検査)を受けていただくことが必要と判断できます。

ABC分類に適さない方

  • 明らかに上部消化器症状(胃痛、胃もたれ、胸やけ、消化不良など)のある方
  • 上部消化管疾患(慢性胃炎、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎など)治療中の方
  • 胃酸を抑える薬服用中の方
  • 胃切除後の方
  • 腎不全の方
  • ヘリコバクター・ピロリ菌除菌後の方

ABC分類に適さない方

ピロリ菌

主に幼少期に感染し胃の中に棲みついて胃炎を起こす細菌です。胃炎を繰り返すことで胃粘膜を萎縮させ胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの発生に強く関与します。(感染しているからといって必ず胃潰瘍や胃がんが発生するわけではありません。)ピロリ菌感染の有無は、ピロリ菌抗体価を測定することでわかります。

ペプシノゲン

消化液の元になるもので、血中濃度を測ることで胃粘膜でのペプシノゲン産生の程度がわかります。血中ペプシノゲン量が少ない場合は胃粘膜が萎縮していることを示します。

1)ペプシノゲン法(PG法)とヘリコバクター・ピロリ抗体価によるABC分類

ABC分類 ヘリコバクター・ピロリ抗体価検査
陰性 陽性
ペプシノゲン検査 陰性 A群 B群
陽性 D群 C群

  • A群 健康的な胃粘膜です。胃の病気になる可能性は低いと考えらえます。
  • B群 少し弱った胃粘膜です。胃潰瘍や十二指腸潰瘍などに注意しましょう。
  • C群 弱った胃粘膜です。胃がんなどの病気になりやすいタイプです。
  • D群 かなり弱った胃粘膜です。胃がんなどのリスクがあります。

2)ABC検診と胃がんとの関係

ABC分類グループ別の胃がん発見頻度
同じ日の上部消化管内視鏡検査で発見された胃がん


ヘリコバクター・ピロリ抗体価検査
陰性 陽性
ペプシノゲン検査 陰性 A群 0% B群 0.21%
陽性 C、D群 1.87%

A群からは胃がんが発見されませんでした。
C・D群からは高率に胃がんが発見されました。
ペプシノゲン法(陰性)・ヘリコバクター・ピロリ抗体価(陽性)のB群からも胃がんが発見されています。

3)ABC検診フローチャート

上記1)、2)の結果を踏まえて、B・C・D群の方は精密検査の上異常がなければ引き続き下記の検診間隔で上部消化管内視鏡検査を受けることをお勧めします。

ABC検診フローチャート
ABC検診フローチャート

4)検診費用 4,800円